エンジンオイルを入れる目的
バイクのエンジンにはエンジンオイルを入れる必要があります。
エンジンオイルはいろいろな役割を担っています。
まずは潤滑の働きです。
エンジンは金属で作られていてそのまま動かすと摩擦がひどく摩耗も進んでしまいます。
そこでオイルで滑りをよくすることでエンジンパワーがスムーズに発揮できたり、寿命を延ばしたりできます。
エンジンを冷やす役割もあります。
エンジンの内部で発生した熱をオイルが取り込む形です。
そのほかにも部品間の隙間を埋めて密着度を高める、金属カスを洗い流す洗浄などの役割もあります。
エンジンがスムーズに回転するために欠かせないパーツです。
エンジンオイルのグレードについて
エンジンオイルにはいろいろな品質のものが出回っています。
規格は主だったものとして、2種類あります。
まずはAPI規格です。
いろいろなテストをして、性能を12段階に分類しています。
SAからSNの12段階あって、Nに近ければ近いほどグレードが高いということになります。
SAE規格はオイルの粘度を表したものです。
エンジンオイルの商品説明に「10W-50」のような表記が見られます。
最初の数字は低温時、最後の数値は高温時のオイルの硬さを意味します。
一般的に最初の数字は小さいほうがいいといわれます。
低温でもエンジンが固まりにくく、性能を発揮できるからです。
一方後者は数字が大きいほど好ましいと考えられています。
エンジンが高温になっても、より強い油膜を保てるからです。
エンジンオイルの交換時期
エンジンオイルは長く同じものを使い続けていると、どんどん劣化してしまいます。
ですから一定の時期の差し掛かったところで交換するのが好ましいです。
ではいつ頃交換すればいいのか、これはバイクをどのように使っているかで変わってきます。
ロングツーリングや高速道路を使用する頻度の多い人は早めに劣化します。
一方月に何回か、近所に買い物するのがメインであれば、オイルの劣化のペースは遅いです。
しかし目安といわれているのは、走行距離が3000~5000㎞です。
また半年から1年に1回交換するのを目安にするのもいいので、参考にしてみるといいでしょう。
オイルを交換しないと?
劣化したオイルをそのまま使い続けていると、いろいろとエンジンに不具合の起きる可能性があります。
まず燃費の悪化する恐れがあります。
循環作用が悪化することでエンジンの動きも悪くなり、余計に燃料を消費しなければならないからです。
またエンジントラブルが起こりやすくなります。
オイルには不純物を洗浄する働きがあるのは先に紹介した通りです。
しかし劣化によってこの働きも低下するので不純物がエンジン内部にたまって、トラブルが起こりやすくなります。
ですからエンジンオイルは交換時期が来たら、速やかに新しいものに取り換えましょう。